「賢者の弟子を名乗る賢者」のアニメの出来があまりにアレだというので原作を買って確かめてみた。
ちなみに筆者は原作未読でアニメ1話を見て、そのあと原作1巻のみ読了。
なので、今記事の内容はアニメ1話と原作1巻の内容を含むので注意。
謎の英語表記になったアーク・アースオンライン
冒頭のアーク・アースオンラインのログイン画面
原作では「アーク・アースオンライン」となっており、英語名ではない。
ある日『アーク・アースオンライン』というVRMM-RPGが現れた。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 3P
謎のマウスカーソル
スタートのボタンが押される場面だが、明らかにマウスカーソルで動きもマウスっぽい動き。
本作品はVRである為、画面を選択するものはポインターになるはずである。
ここで思ったのだが、制作陣はVRを知らないのでは?という疑念である。
でも、ロード画面はオキュラス
ただし、ロードのぐるぐるはオキュラスクエストっぽいデザイン。
これはアーク・アースオンラインの画面ですか?
アーク・アースオンラインの画面が表示されるが、これは明らかにおかしい。
アーク・アースオンラインは一人称VRMMOのはずである。
なのに、この画面は変である。
まず、キャラが三人称視点で描かれておりその上のレイヤーにゲームメニューがある。
これは明らかに三人称視点のゲーム画面でありアーク・アースオンラインを描写するには不適当であろう。
VRをとはいったい?
明らかにおかしいシーンその2。
一瞬、現実のシーンが映し出されるが、アーク・アースオンラインはVRMMOである。
机と椅子に普通のモニターが表示されているが、これではVRにならない。
VRとはいったいなんなんだろうか。
九賢者勢揃い
アルカイト王国と九賢者の紹介になるが、原作冒頭にはない。
たぶん、九賢者を先出ししたいというアニメ制作陣の意図があったと思われる。
が、そもそもいま出しても覚えられないし、アニメで全賢者でないきがするが。
アルカイト城は移動しました
アルカイト王国の首都ルナティックレイクの絵。
原作にはこうある。
アルカイト王国首都であるルナティックレイク。三日月のような形をした大きな湖に接する内側の中心付近に、王の住まうアルカイト城はある。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 72P
大きな湖に接する内側の中心付近にアルカイト城はある。
俺の目には中心には見えないけどたぶん中心なんだろう。
原作にはない謁見シーン
ソロモン王と謁見するダンブルフだが、原作冒頭にはなかった。(1巻中にもなし)
飲み物の容器にかかれたアップル
ソロモン王がアップルオレを取り出すシーン。
アップルオレの入れ物がおかしい、そもそもファンタジー世界なのだから現代風の入れものは世界観的に微妙なのでは?
ちなみに、原作ではビンである。
飲み終わったアップルオレのビンを足元の隅に置くと、ミラは新しいアップルオレを二本取り出した。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 108P
いや、もしかしてこれはアップルオレではないのかとおもったらしっかりアップルって書いてあった。
更におかしいのが次である。
アップルオレで回復するのはHP?
アップルオレを飲んでHPが回復しているが、普通アップルオレといったらMP回復だろJKとおもったら原作にもあった。
今度はアップルオレを取り出す。それは術士系クラスなら誰もが常備しているといっても過言ではない御用達アイテム、魔力の源であるマナの回復速度を高める効果のあるミルクにリンゴを加えたドリンクだ。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 43P
なぜHP回復にしたのかは謎。
ここからもアニメ制作陣にMMORPGの知識がなさそうな所が伺える。
せめてアップルって書いてなければよかったのだが。
謎の地図
謎の地図シーン。
この時の会話は術の開発にについてであり、地図は関係なし。
更にこの地図に記されているトンネルはおかしいと思われる。
「ベネディクトトンネルですか?確かこのトンネルは、三十年前にソロモン様の指示により着工が始まり、五年の歳月をかけて完成したと聞きました」
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 104P
地図に地名が何も書かれていないのでベネディクトトンネルではない可能性もある。
しかし、ゲームだったアーク・アースオンラインでは浮遊大陸という倉庫兼飛べる移動手段があるので基本的にトンネルは作られないと想像できる。
まぁ、元々あったとかはありそうだけど。
どちらにせよ、会話にしても世界観にしてもこの地図とトンネルの絵はかなり違和感がある。
長過ぎる銀の連塔
銀の連塔の描写。
なんかギャグみたいな塔になっているが、原作ではこうである。
人が増える度に増築を繰り返し、気付けば三十階にも達した。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 50P
原作に対して明らかにデカすぎである。
うっすらと区切りがあるので、それを数えると100階以上ある塔になっている。
デカすぎる門
銀の連塔に入るための門。
原作ではこうである。
大通りを突き当たりまで進むと、四メートル程の高さの壁と大きな門が行く手を遮る。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 47P
ダンブルフが2m超えでも10mぐらいはありそうな門と壁である。
原作者の知らないエレベーター
なんてことはないエレベーターシーン。
なのだが、原作はこうある。
このエレベーターというのは、現実のエレベーターとは違い、透明なチューブの中を魔法陣の描かれた薄い円石が浮き沈みするというものだ。階ごとにエレベーターまで通路が伸び、見上げると立てた魚のように見える様子から、フィッシュボーン式エレベーターと呼ばれるようになったのも、また三十年も前の出来事だ。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 54P
原作どうりに描写すると大変だからしょうがないね!
このあとしばらく戦闘シーンがあるが、1巻にないので省略。
なぜか脱げている服
服が脱げているが、原作には脱げている描写はない。
少女はなぜ草を食ったのか
ミラが草を食べるシーンであるが、原作未読だとなんで草を食べたのがさっぱりわからないが原作にはこうある。
(いちよう、ソロモンとダンブルフが会話するシーンで味覚がないとは言っていたけど…)
ならばと試しとばかり足元の草を引きちぎり齧ってみれば、口全体に苦味と渋みが広がる。
堪らず、多量に分泌された唾液と共に吐き出し、手の甲で口を拭う。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 15P
どういうことかというと、アーク・アースオンラインでは味覚と嗅覚は再現されていない。
なので、ダンブルフが少女になったときに世界に匂いを感じて、違和感を覚え、ならばと草をかじったということである。
このシーンだけでなく少女になったシーンからセリフが一切ない為、原作未読だと意味不明である。
別にセリフなしにするシーンでもないきがするが…。
なんではだけた?
服がはだけて少女が直すシーン。
服が体にあっていないという描写だと思うが、服が体に合わないという違和感を覚えるはずなので描写として微妙。
原作者の知らないぶどう
原作者の知らないぶどう。
ぶどうを食べて明らかにまずそうにしているが、さっき草食ったし、そもそもぶどうなら美味しいようなきもする。
召喚しない召喚術士
少女がゴブリンに襲われるシーン。
原作でもゴブリンを倒すが、状況と方法が全然違う。
原作では騎士ととゴブリンが戦闘しているとこに出くわし、ダークナイトを召喚して助けるという展開である。
アニメではそもそも騎士がでないし、ゴブリン1匹であるし召喚術ではなく仙術で倒している。
原作者の知らない川
川のシーン。
川に反射してわかっちゃうでしょうが!
お花摘み
少女がお花をつむシーン。
前提としてまだダンブルフが少女(ミラ)になったと自覚してないはずなのにこのシーンはおかしい。
制作陣としてはサービスシーン(?)のつもりで入れた?
わし、かわいい
わし、かわいいシーン。
1話で「わし、かわいい」というセリフを入れたくてこうなったんだなぁと改めて見直してわかった。
原作では「わし、かわいい」というシーンは1巻にはあるがかなりあとになる。
ちなみに、原作でダンブルフがミラになったと気づいた時のセリフは「なんじゃ……これは」である。(原作20P)
原作販促アニメ?(まとめ)
原作未読→アニメ1話視聴→原作1巻読了→アニメ1話再視聴で確認した。
原作既読者からの評判があまりにアレだったので思わず原作を買ってしまったので原作の販促としては成功しているのではないだろうか?いや、ないかも。