前回に引き続き、「賢者の弟子を名乗る賢者」のアニメと原作を比較検証。
アニメ3話は原作1巻と2巻の範囲になっている。
やはり高すぎる銀の連塔
銀の連塔がある、シルバーホーンの街の全景。
やっぱり銀の連塔が高すぎる。
人が増える度に増築を繰り返し、気付けば三十階にも達した。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 50P
高さの謎
ミラとマナリアが馬車に気づいて外を見るシーン。
そもそもダンブルフ(ミラ)の部屋は最上階にあるので冒頭の絵と整合性が取れていない。
(アニメではダンブルフ(ミラ)の部屋が最上階とは言ってないといえばそうだが)
魔術の塔最上階、賢者の部屋と呼ばれるそのフロアはエルダーの私室と研究室、執務室、そして補佐官室に分かれている。
賢者の弟子を名乗る賢者 1巻 55P
着替えシーンは見せられません
ミラの着替えシーンは空となった。
九賢者シルエット
1話であんなに九賢者だしてたのにシルエットになっているのは何故?
ネブラポリスはいったいどこにあるのか
ミラが「古代神殿ネブラポリス」を指すシーン。
そもそも全体図のシーンと指差すシーンが合ってないし、都市カラナックが映ってない。
カラナックの北にネブラポリスがあるので伸びてる道もおかしい。
(ネブラポリスとカラナックは徒歩1時間なので縮尺の関係かもしれない)
ミラを乗せた馬車は、Cランクダンジョン『古代神殿ネブラポリス』の隣に位置する街の門を抜け大通りへと入った。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 10P
割と綺麗なゾンビ
ゾンビシーン。
原作は以下。
そこには、襤褸切れを纏った人物が、一切の動きを停止させて地に伏していた。
その者は、頭があり、胴があり、脚がある。だが全身の関節は、ありえない曲がり方をしており、更に片腕は千切れ、馬車のずっと前方にまで飛ばされている。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 5P
冒険者ギルドはなくなりました
冒険者証を手にしているシーン。
言い終わるとユーリカは、ポケットからカードと同じくらいの大きさの革製ケースを取り出した。
そこにはリボンと杖が描かれている。ピンクの可愛らしいカードケースだ。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 43P
ちなみに冒険者ギルドでのくだりが完全にカットされている。
なので冒険者ギルドといえば受付嬢キャラだが、出番はまったくない。
少女趣味とは
ミラのセリフ「このケースは随分と少女趣味じゃが」
絵がおいついていない。
めっちゃ泣いてるタクト
タクトがミラにネブラポリスまで連れてってというところ。
めっちゃ泣いているが原作では以下。
感情が昂りすぎたのか、涙を溜めて俯いてしまった少年。その願いに納得したミラは、少年の頭にそっと掌を乗せた。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 54P
外に集合
ミラと一行が出会うシーンだが、原作では街で待ち合わせしている。
集合場所は組合の前という約束だ。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 65P
古代神殿ネブラポリス
古代神殿ネブラポリスの入り口。
鎮魂都市カラナックを出てから約一時間。北方の林を抜けると、断崖が目の前に広がった。そこには人に似た、しかし一目で異形だと分かる巨大な像が一面に並び、一行を迎える。岩の壁から直接切り出された無数の像は、視界に収まり切らない程、ずっと遠くまで立ち並んでいた。
(中略)
無数の像で埋め尽くされた断崖の麓に、古代神殿の門はある。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 72P
像要素はなくなりました。
謎の召喚術
アルバスが召喚術師について疑問を投げかけるシーン。
召喚術師が趣味職業扱いされていることに、ミラが30年の間何があったのじゃといっているが、原作では1巻で説明されているが、アニメではばっさりカットしている。
(原作1巻の200Pあたりから召喚術が廃れた背景が書かれている。)
光がおさまらない精霊剣
光の精霊剣のシーン。
鞘に入ってても光っているが、原作では鞘に入れたら光が消える。
剣を鞘に納めると、剣に纏わり付いていた輝く粒子がすっと掻き消える。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 75P
黄色と赤
ホーリーナイト召喚シーン。
輝く程の純白で、フルフェイスの兜の奥には赤い光が揺らめいている。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 80P
ふぉろふぉろフォント
もうちょっとフォントどうにかならなかったのか。
ヴァルキリー召喚
ミラがヴァルキリーを召喚するシーン。
その直後、もう片方の魔法陣がゆっくりと浮かび上がり、内側の陣と外側の陣に分かれ上下に開いていった。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 89P
ここだけではないが、召喚シーン全体的になんか違う感はある。
ヴァルキリー アルフィナ
ヴァルキリー、アルフィナの描写。
その姿は麗しく、紺碧の軽鎧にガントレット、グリーブを身に付けている。額には黄金に輝くサークレット、草原の風の如く流れる碧の髪は背中の辺りで一つに結われていた。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 89P
黒髪女子になりました。
ゼフの妹リリカ登場シーン。
赤いワンピースで、茶色い髪を二つに結ったその少女は、人懐っこそうな笑顔で鏡の前に立つゼフを見上げている。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 108P
青いワンピース着てるし、黒髪になっている。
謎の回想シーン
ゼフの回想シーンだが、原作にはない。
お涙頂戴
ゼフとリリカの会話で泣いている、エメラとフリッカとタクト。
原作だとたぶん、タクト以外は泣いてないはず。
何も言わないまま暗丞の鏡から離れたゼフは、そっぽを向いて目を瞑る。振り向けばタクトよりも酷い顔を晒す事になり、今声を出してもまともな言葉を紡げる自信がないからだ。
それを察してか、誰もが暫くゼフをそっとしておこうと視線を交わし同意した。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 111P
ミラお前泣いた?
ミラがゼフにつられて泣くシーン。
もちろん原作にはそのような描写はなく、至って冷静に状況を判断している。
「問題なく使えるようじゃな」
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 111P
原作者の知らないセリフ
3話のタイトルにもなっている「わし……こういうのに弱いんじゃよなぁ」
原作にはない。そして後ろでめっちゃ笑顔のゼフ。
ぶっかけ聖水
聖水を暗丞の鏡にぶっかけるミラ。
原作ではぶっかけてない。
言いながら聖水の瓶をちゃぷちゃぷと揺らすミラ。
賢者の弟子を名乗る賢者 2巻 116P
3話まとめ
3話で1巻要素はほぼ終了。
これ重要なんじゃないかっていう伏線要素がカットされまくってるのでこの先不安。
原作2巻の半分ぐらいまで消化したので4話で2巻終了しそう。
あと思ったのが遠景は描いているが、近景はほとんどなく、せっかく映像化しているのにカラナックの町並みがほとんどわからずじまいだった。